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『国際人の育成を目指して』
−北陸学院小学校の英語−

-小学校広報誌「路の光」より-
北陸学院短期大学 コミュニティ文化学科教授
北陸学院小学校 スーパーバイザー
米田 佐紀子
北陸学院短期大学コミュニティ文化学科

 “Show me your yellow pencils! One, two, three!” 外国人講師の元気な声につられるかのように子どもたちの色鉛筆が威勢よく上がる。1年生のある日の授業である。きらきらした目が教師をますますやる気にさせる。この「やる気」を6年間持続させるのがわれわれ教師の使命であり、課題である。

 北陸学院小学校に短期大学がかかわるようになって、今年で4年目になる。日常的に見て一歩外に出れば英語など必要がない子どもたちに、「実際に使える英語」を実感させ6年間という、長くそして大きく成長する時期にわれわれは何ができ、何をすべきなのだろうか。

 現在、日本人教師と外国人講師による授業を行っている。外国人講師はアメリカ人、カナダ人、アイルランド人と国際色豊かである。2003年度から以下の目標を掲げて英語教育を行ってきた。

 4年目を迎え、我々教師は「夢に向かいつつも現実を受け入れる」姿勢の必要性を感じている。
@ 自己表現力を含むコミュニケーション能力
A 十分な語学力(会話だけにとどまらず読み書きの能力を併せ持つ)
B 地球的視野と異文化理解

 まず、我々を取り巻く環境である。小学校での英語は「楽しさ一番」という「誤解」がある。また、小さいうちからネイティブに英語の授業をしてもらえば「日本にいながらにしてネイティブスピーカーのようになれる」という「神話」がまかり通っていることである。1週間に2時間英語漬けにすると日本語に影響が出るのではないかという議論もある。

 実際のところ、子どもたちには英語だけの授業は却って非効率的であるし、読み書きをさせない授業も積み上げの障害となる。その一方、読み書きによって力の差が出てくるのも事実である。「分からないから嫌い」という言葉も出てくる。我々は、7歳〜12歳の子どもに、「学ぶことそのものが楽しい」と感じてもらいつつ、英語力を積み上げていってもらうにはどうしたらよいのだろうか。キーワードは「真のコミュニケーション」である。7歳なら7歳の子どもが、日本語でもやりたくなるようなアクティビティを英語にし「楽しんで繰り返していたらできるようになっちゃった!」と言ってもらえるような、「明確な目標」に向かった「積み上げ」を行うことである。これを信条に日々努めている。

 ある6年生男子がいみじくも面接テストでこう答えた。「英語の授業ってさ、アクティビティとかを楽しみながら勉強するんだよね。それが他の授業と違う。」我が意を得た答えに日々の努力が報われた気がした。

 小学校6年間で学ぶ事柄は現行の中学校のカリキュラムに合わせると1年半ほどでできてしまうような内容である。一見、非効率的である。しかし、そうではない。1つの言語材料を様々な場面に置き換え、アクティビティやワークブックを使いながら口頭や文字で練習し素地を固めていくことは、外国語としての第二言語習得にとって大きな基礎となる。基礎の上に立って、中学校・高校と自分の目標を定めて自分に合った英語の勉強を続けていってほしいと望んでいる。
 英語は奥が深い。別の言語を学ぶことは新しい人生を開いてくれる。
 Let’s enjoy English together!