遠隔授業:青年の心理 ADLESCENCE PSYCHOLOGY No.15

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※これも、workの結果を中谷に提出する必要はない。

○今日のテーマはあなたの「人生の出納帳」をつくること。生まれてから今までどんなエネルギーを世界から受取り、どんなエネルギーを世界に与えたかを出納帳の形式で書いていくこと。例えば、あなたは自分の母親に何をしてもらい、母親に何をしたのか、といったことを具体的に書いていってほしい。

○世界の中にはすべての者が含まれる。母親・父親・友人・同僚・先生と云った人間も、学校やクラブやサークルと云った場所も、小さい時に遊んだ近所の森と云った自然も。

○書き込む際には「まとめ」ではなく、具体的な事柄を書き込んでほしい。例えば「母親が食事を作ってくれた。洗濯をしてくれた。先生から自分をかばってくれた。自分が成長するように祈ってくれた…」と云ったように。


今日のwork のまとめ

○どうだったか?実際に出納帳を付けてみると様々な事に気づく。あなたのエネルギーの流れは「入超」なのか「出超」なのか。誰に対して「入超」で、誰に対して「出超」なのか。そのことをあなたはどのくらい気づいていたか?どのくらい気にしているか?

○自分のこれまでのエネルギーの流れに気づくことは、それ自体大きな成果をもたらす。表層的な日常意識はエネルギーの流れに気づいていなくても、あなたの深層の神話的な(集団的・民俗的無意識のレベル)レベルでは、あなたはそのエネルギーの流れを敏感に感じ取っているかもしれない。多くの問題は、あなたの表層と深層がつながりを断たれ、互いに別々の方向を向いてちぐはぐになっている所に起こると云う人(Jung, C.G.)もいる。

※例えば、深層ではあなたがどれだけ親からエネルギーを受け取ってきたかを知っているのに、表層のあなたはそのことに全然気づいていないとする。そして、あなたの日常の行動は親に対して破壊的なものだったとする。それはよく「親に対して申し訳ない。親不孝だ」と道徳的に非難される行動と云える。しかしそれが問題なのは「道徳」に抵触するからではない。親に対して申し訳ない以前にあなたの表層と深層の分裂をもたらすから。例えて云うと、自分の上半身と下半身のエネルギーの流れがバラバラで、自分自身の存在がねじれを起こしてしまい、自分の中の「エネルギーの方向の調整と云う名前の戦い」でエネルギーを多量に消費してしまう。もっと例えると「自分の足が東を向いて走りだそうとしているときに、頭は西を向いている」ような状態。こうなると、あなたの創造的なエネルギーが低下し、生命力も低下して或る種、病気になったようになっても仕方がない。ストレスはあなたと外界の間にあるのではなく、あなたの表層と深層の間に発生しているのかも知れない。

○伝統的な社会では、私たちはエネルギーの流れがねじれてしまったときに、いかに対処すれば良いかを知っていた。それが儀礼であり祭りであったと云う。例えば病気になった人に「祖先供養」を勧めると何故か病気が軽快する。「守護霊(トーテム)」を祭ると元気になって、創造性が戻ってくるなどの事例がそれを示している。収穫祭に代表される自然の豊穣に感謝する祭りも、表層と深層のエネルギーの調整を集団的レベルで行うものだったと云える。

◎最後のwork(これをときどきやることをお勧めする)
「1年後・5年後10年後の自分を出来るだけ具体的・視覚的にイメージして」


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