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2023/04/10 (月)
文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者を「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として顕彰しています。
本学健康科学部 栄養学科の榎本俊樹教授が、石川県工業試験場の笹木哲也研究主幹と株式会社丸八製茶場の丸谷誠慶代表取締役との研究による業績「香気成分解明による金沢の香り豊かな茎ほうじ茶商品群の開発」により、令和5年度文部科学大臣表彰科学技術賞(技術部門)を共同受賞しました。
→受賞者一覧(文部科学省HPにリンクします)
表彰式は4/19(水)に各部門の代表グループにより対面で実施されます。
また、この表彰式の様子はオンラインでもライブ配信されることになっております。
茎ほうじ茶の香り形成に重要な香気成分を特定しました。
さらに、一般的な葉ほうじ茶と比較して、棒茶はこれら香気成分を豊富に含むことを明らかにしました。
また、焙煎の香り成分はヒトの中枢神経系を刺激し、リラックス効果を示すことを明らかにしました。
焙煎条件と香気成分生成の関係性を詳細に解析することで、高温短時間が棒茶の香気成分生成に有効であることを明らかにしました。
また、複雑な香気成分分析データを簡潔なレーダーチャート表記にし、職人でも理解できるデータ提供により、科学的データに基づいた焙煎条件検討を可能としました。
このように、茎ほうじ茶は一般的な葉ほうじ茶よりも香気成分を豊富に含む研究成果が得られたことで、科学的エビデンスによる茎ほうじ茶の香りの魅力発信が可能となり、ウェブメディア、マスメディア、石川県茶商工業協同組合などから情報発信を実施しました。
さらに、香気成分分析による職人の指導・育成を県内中小企業に行い、棒茶商品群の品質向上、商品開発を支援しました。
以上、茎ほうじ茶の基礎から応用までの取り組みにより、茎ほうじ茶の知名度が内外で向上し、県内中小企業から大手企業への原料提供や米国、欧州等への輸出が開始されるようになりました。