教育学部 初等中等教育学科

子どもの学ぶ力を引き出し、
自らも学び続ける保育者・教育者へ

初等中等教育学科では、キリスト教的人間観を理解し、児童生徒一人一人の個性を認めながら個々の学びを最大限に引き出し、
主体的な学びを支援する伴走者となる小学校、中学校、高等学校の教員を養成します。
また、グローバル化する地域社会において多様な他者や地域と協働してこれからの地域に貢献する教育者を目指します。

教育の特色

  1. 子どもの非認知的能力を育てる実践力の養成
    01

    国際理解を深め、学習者の
    モチベーションを重視する英語教育

    各学年で英会話の授業を開講するなど充実した英語科目に加え、語学研修、短期・長期留学による充実した英語教育を実施します。English Centerには、ネイティブ教員が常駐し、多彩な講座も開講され日常的に英語に触れて学ぶことが可能です。

  2. 子どもと保護者、地域に寄り添う課題解決型学習の実践
    02

    子どもの学びに寄り添う
    課題解決型学習の実践

    キャリアデザイン科目による体験学習やフィールドワークなど、学内外での主体的活動や基礎ゼミ、プロゼミ、専門ゼミを通して、体系的に課題対応能カ・対人対応能力を高めます。

  3. 子どもの多様な個性に応えるインクルーシブ保育の修得
    03

    教員採用試験対策から
    合格まで一貫した支援体制

    1年次後期から週1回のペースで実際に併設校に通う学習支援ボランティア、2年次からの教員採用試験対策講座など教員採用試験合格に向けた体系的な本学独自プログラムを用意しています。

4年間の学びの流れ

学び場プログラム

1年次 【前期】

[第1段階]子どもを観る、自分を観る

この段階では、子どもを間近に観るとともに、幼稚園、保育所、認定こども園を卒園した 子どもたちが、学校生活の中でどのように育っていくかを学びます。教育者になろうという意欲が高まり、4 年間の学びの土台が作られていきます。

  • 科目紹介

    教育学概論

    教育は過去から現在にわたるリレーであるとともに、未来につなげ、人類の歴史を紡ぐ営みである。この観点から本科目は教育学について基礎的な事柄を理解するため、教育に関する理念、子ども観、教育学の歴史、思想等をテーマとする。

  • 科目紹介

    英語音声学Ⅰ

    音声言語としての英語の特徴を理解し、コミュニケーションに必要な英語音声の基礎を理論と実践で学ぶ。

1年次 【後期】

[第2段階]子どもと関わる

第1段階で高まってきた意欲をもって子どもと関わる体験をします。子どもたちが学んでいく様子を通して、どのようにすればよりよい関わりができるか、考えを深めていきます。

  • 科目紹介

    生活

    幼児教育から連なる環境を通した学び、子どもの文脈に沿った学びの重要性について理解を深め、豊かな生活科の授業づくりをするうえで必要な感覚と技能を養う。

  • 科目紹介

    言語教育のための英文法Ⅱ

    ねらいとする文法項目を特定の場面で情報を正しく理解・発信するためにどのように用いるべきかを学び、その知識を言語教育にどう活かすかを考える。

2年次 【前期】

[第3段階]教師について理解する、異文化を理解する

この段階では、教師としての仕事を全般的に学ぶと同時に、児童・生徒に向き合う教師のあり方について考えます。また、学びの課程を踏まえた上で児童・生徒と関わることの重要性についても考えます。

  • 科目紹介

    理科

    小学校理科を学ぶ意義及び育成を目指す資質・能力を3つの柱で整理した目標・内容について学修し、理科教育についての理解を図る。

  • 科目紹介

    英語科教育法Ⅰ

    英語教育の目的と目標を明確にし、英語教師として必要な英語教育についての基礎知識を学ぶ科目である。

2年次 【後期】

[第4段階]教えるということを理解する

児童・生徒について理解する姿勢に加え、各教科の指導内容を教育学のみならず心理学の観点からも考えます。教科指導法では、指導案の作成だけでなく、実習を想定して模擬授業などを行います。

  • 科目紹介

    教育心理学

    教育活動について心理学の視点から理解を深め、効果的な学びを促すにはどのようにすればよいか考える。

  • 科目紹介

    算数科指導法

    模擬授業などを通して主体的・対話的で深い学びを実現する小学校算数科授業計画及び実践方法について学修する。

3年次 【前期】

[第5段階]教育の仕事を理解する

この段階では、自分が主免許とする学校で実習を行います。大学の勉強だけでは得られない実践による学びを経験します。授業の指導のみならず、学校生活全般について、教育の仕事を学びます。

  • 科目紹介

    教育の方法・技術(ICT 活用の理論と実践を含む)

    学校における1人1台端末を効果的に活用するための理論について、文部科学省によるICT活用の実証研究成果をもとに学ぶ。

  • 科目紹介

    国語科指導法

    「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の各領域及び書写の指導事項や発達段階に応じた指導を行うための実践力を、講義やグループ討議、模擬授業などを通して学ぶ。

3年次 【後期】

[第6段階]クラス・学校について理解する

実習で得られた経験を踏まえて、クラスや学校の運営について学びを広げ、深めていきます。教育の目的を達成するためには、校内の組織だけでなく、地域との連携が必要です。「チーム学校」という観点から学校教育を考えます。

  • 科目紹介

    教育課程編成論

    教育課程の概念と構造、学習指導要領の歴史的変遷と教育課程、教育課程編成の方法、小学校、中学校、高等学校それぞれの教育課程編成の実際、教科と教科外活動の教育課程、社会に開かれた教育課程、カリキュラム・マネジメント、カリキュラム評価などについて学ぶ。

  • 科目紹介

    特別活動の理論と方法

    特別活動の領域(各活動)、学級活動(小中)、ホームルーム活動(高)、児童会行事(小)、生徒会行事(中高)、クラブ活動(小)、学校行事の各内容の展開・評価の方法を通して、特色ある学級づくり・ホームルームづくりについて構想する。

4年次 【前期】

[第7段階]自己課題に応じて知識技能を高める

教育者の役割や職務内容、様々な専門知識など、すべての授業や実習で得られた学びを踏まえ、小・中・高の教育連携の実践、児童・生徒や保護者に寄り添った自らの教育観について、自分の言葉で語ることができるようになります。

  • 科目紹介

    教育相談

    子どもたちを取り巻く諸問題についての実情を把握し、教育相談の目的や意義、心理的な関わり方を学ぶ。講義を通じて、自分で調べ、考え、未経験の問題に対処する方略を見出す力を養う。

  • 科目紹介

    教育実践研究(小中高)

    学級が一つにまとまることにより学級生活が豊かになるとともに教科等の学習指導に好影響を及ぼす。そこで、どのように学級経営を行ったらよいか、小学校の教師経験をもつ教員がそれぞれの視点から授業を展開する。

4年次 【後期】

[第8段階]強みを生かした教育者になる

まとめの科目として「教職実践演習」、社会人基礎力をはかる外部アセスメントテストを受検して、卒業後の自分をより具体的にイメージします。学び続ける教育者、そして、自分の強みを生かしながら児童・生徒と地域社会を支える教育者へと成長します。

  • 科目紹介

    卒業研究

    学習内容を論理的・体系的にまとめ、実社会において科学的・論理的視点から物事を捉えることができるようにする。指導方法としては、担当教員の専門分野に分かれ、個別指導のもとに展開し、卒業研究または卒業作品(作品と副研究)としてまとめる。

  • 科目紹介

    教職実践演習(小中高)

    これまで(3年半)の学修で教育者としての力(教師力)がどの程度身についたかを演習によって確かめる。その過程で、自分に足りない力や伸ばすべき力を明確にする。さらに、その力をどのように身につけていくか演習などを通して考える。

取得可能な免許・資格

  • 中学校教諭一種免許状
  • 高等学校教諭一種免許状
  • 幼稚園教諭一種免許状
  • 准学校心理士

キャリア支援システム

免許資格に必要な学びと教育マインドを育てる実習ステップ

  1. STEP 1

    地域社会と子ども、外部評価テスト

    幼稚園、小学校、中学校を見学し、将来の職場や自分が働いている姿をイメージします。外部評価テストによって、社会人基礎力や教育者としての適性について考えます。

  2. STEP 2

    キャリアデザインⅡ、プレ実習 、アクティブ・イングリッシュ

    児童館、児童支援員などの体験学習に加え、実習する学校においてプレ実習を行います。実習を受講するために、各種検定試験(準2級以上)を受験します。実際に英語を使ってコミュニケーションをする体験を通して、語学力を高めます。

  3. STEP 3

    小学校教育実習、中学校教育実習、高等学校教育実習

    配属された学校において実習します。実習生として、学校の授業を担当します。

  4. STEP 4

    教員採用試験対策講座

    採用試験の際に必要な筆記試験と模擬授業や面談それぞれの対策講座があります。英語教育研究支援センターでは、検定対策や模擬授業対策を行っています。

  5. STEP 5

    専門職インターンシップ

    自分が希望する学校において、更なる体験学習を行い、実践力を磨きます。

特徴のある支援システム

教員採用試験対策講座

教員採用試験対策講座

校長経験者で構成されたスタッフが、教員採用試験に向けた筆記試験対策をはじめ、実技試験、面接試験対策などのきめ細かいサポートを行っています。教員採用試験の現役合格者のほとんどが、この講座を受講しています。採用試験への理解を深めるとともに、採用試験に必須のスキルを身に付けて現役合格を目指します。

English Center

「苦手を好きに、好きを強みに」をモットーに、常駐のネイティブスピーカーによる支援で英語が楽しく学べる各種講座を用意しています。
身に付けたい分野・領域別に自由に講座を選択して受講し、子どもの英語学習に対する意欲を育てる保護者を目指します。

English Center
北陸学院レシテーション発表会

北陸学院レシテーション発表会

幼稚園から大学まで併設している総合学園としての行事の一つに「レシテーション発表会」があります。園児から学生までが日頃から培ってきた英語力を発揮します。大学生は著名人のスピーチなどを会衆の前で暗誦したり発表会運営を補助したりすることで、自分たちの英語力だけでなく発達に応じた英語とは何かを考えることができます。

在学生の声

福富 紗耶華

大学の授業や経験は、自分にとって良い刺激があるものばかりです!

福富 紗耶華

子ども教育学科 北陸学院高等学校

活躍する未来

地域に広く貢献できる保育者・教育者へ

卒業後の進路

  • 幼稚園教諭
  • 幼稚園 / 保育所
  • 認定こども園
  • 児童福祉施設
  • 小学校教諭

就職状況

2022年度 就職率 100%
2022年度 内定者内訳
2022年度 小学校教員採用試験合格率 42.1%

2022年度 主な就職先

公務員 小学校教員(石川県、新潟県、愛知県)/中学校教員(石川県、熊本県)/保育士(金沢市)
進 学 上越教育大学大学院
幼稚園・社会福祉 学校法人みはる幼稚園/学校法人鶴来第一幼稚園/学校法人ちよの幼稚園/学校法人済美幼稚園/学校法人白嶺幼稚園/学校法人金石幼稚園/インターナショナル・モンテッソーリ・ミライ・キンダーガーテン/学校法人徳野学園 津幡とくの幼稚園/学校法人和田学園 青竜幼稚園/株式会社アイオル ルミナス保育園/株式会社TRZ 放課後等デイサービス ピース/株式会社ニチイ学館 ニチイキッズかなざわ保育園/社会福祉法人愛里巣福祉会/社会福祉法人旭仁福祉会 旭町保育園/社会福祉法人泉の台保育園 泉の台幼稚舎/社会福祉法人ヴィテン ヴィテンSMCこども園/社会福祉法人石川整肢学園 金沢こども医療福祉センター/社会福祉法人鶴生会 鶴が丘こども園/社会福祉法人郷福祉会 郷こども園/社会福祉法人小立野善隣館こども園/社会福祉法人こばと福祉会/社会福祉法人さいび園/社会福祉法人聖霊病院 聖霊愛児園/社会福祉法人第一善隣館保育所/社会福祉法人野町福祉会 野町夜間保育園/社会福祉法人ひまわり保育園 ひまわりこども園/社会福祉法人瓢箪町保育園 ひょうたん/社会福祉法人佛子園 B’s保育園/社会福祉法人 正美保育園/社会福祉法人米丸わかたけ保育園 わかたけの森こども園
建設業 株式会社クリエイション江口
はん用・生産用・業務用機械器具製造業 株式会社TSS
卸売業 轟産業株式会社
小売業 マックスバリュ北陸株式会社
宿泊業/飲食サービス業 株式会社ローズホテルズ・インターナショナル/remref
生活関連サービス業/娯楽業 株式会社アライブコーポレーション
その他の教育/学習支援業 株式会社俊英館
その他のサービス業 株式会社マーキュリー

※人間総合学部子ども教育学科2022年度実績

卒業生の声

宮本 有彩

一人一人を理解する
大切さを学びました

宮本 有彩

就職先: 能美市立寺井小学校
子ども教育学科 北陸学院高等学校

学部長挨拶

自らの強みを伸ばし、子どもの力を引き出す保育者・教育者に

教育学部 学部長 中島 賢介 教授

教育学部 学部長

中島 賢介 教授

教育学部では、子どもをどのように教えるかということだけでなく、子ども一人一人が持っている力をいかに引き出し伸ばしていくかを重視した教員養成を行っています。
それは、子どもにはそれぞれ異なった賜物(知恵や才能)が与えられており、保育者・教育者は子どもと一緒にそれらを磨いていく責務があると考えているからです。
そのためには、まずは自分自身と向き合い自分自身の長所と課題を見つけて、それらが自分の強みとなるよう努力することが求められます。
そこで、幼児教育学科では「ステップアップ・プログラム」、初等中等教育学科では「学び場プログラム」によって段階的に着実に強みある保育者・教育者になるプログラムを構築しました。
これらのプログラムで、「子どもを育むことで自分自身を育む保育者・教育者」になってほしいと願っています。