北陸学院大学×SDGs


 本学はキリスト教学校です。建学以来、一人ひとりを個性のある大切な人格として理解し、その成長の歩みを共にしています。「持続可能な開発目標」を掲げるSDGs(Sustainable Development Goals)教育にも、こうした姿勢で取り組んでいます。学生一人ひとりが、身につけたスキルや想像力を用いて、まわりの人の人生を明るいものとしていく力をつけます。幸せを社会に広げていきます。本学は思いやりのある、あたたかな心を持った社会の働き手をこれからも育み送り出します。 これからやってくる世代が、本当に幸せに生きることのできる世界をつくっていかなければなりません。聖書はこの世界を適切に治め、持続可能な世界であるために心を砕き配慮する使命が私たちに与えられていることを教えています。まず私たちの学び生活する本学そのものが、SDGsのゴールが実現した学び舎となることを目指しています。                                                        

北陸学院大学の取り組み 

赤ちゃん・サロンプロジェクト



  

北陸学院大学が運営する「赤ちゃん・サロン」は、0歳から3歳までの乳幼児とその保護者が気軽に集う場所として学内の一部を地域に開放し、赤ちゃんを中心とした交流や学びの機会を作ることを目的としたプロジェクトです。サロンの運営は、学生が主体。学生たちは、保護者の理解を得たうえで実際に赤ちゃんと向かい合い、親子との関わりを目の当たりにすることによって、教室や教育実習では感じることのできない気づきを体験し、保育の原点である「愛おしさ」に立ち返ります。アカデミックな学びと実際の子育てを強く結びつけるのが「赤ちゃん・サロン」での体験です。

<本プロジェクトでの体験>
・保育に関する知識を実際の子育て現場で実践し、応用力を身に付ける。
・保護者の方の思いを共感的に理解する力を培う機会を得る。
・視野が広がり考える力が身に付くことによって、保育現場での対処領域が拡大。
・授業や実習では感じることのできない、子育てを取り巻く課題への気づき。

 

いいじぃ食育教室



  

学生が学んだことを活かして、地域の子どもから高齢者までを対象に望ましい食生活のあり方や食文化を伝えるミッション食育グループの食育活動。金沢市保健所地域保健課との連携による野菜摂取推進事業「おやこで野菜カフェ」「野菜がもっと好きになるレシピ」をはじめ、金沢市内の小学校 での食育講座など、食にまつわるさまざまな活動を展開しています。2021年には、児童たちに野菜の良さを伝えるイベント「おうちでカラフルパーティ」を開催し、クリスマスの食卓を盛り上げる色鮮やかなプレートの調理実習や、野菜の色や栄養の関係についての講話を行いました。

<本プロジェクトでの体験>
・ 地域の人々と触れ合いながら、食と栄養の知識と技術を身に付ける。
・学んだ知識や技術を、地域の子どもやお年寄りに分かりやすく発信する。
・地域と連携した研究教育により、地産地消の推進に積極的に参加できる。
・産学官との共同研究で地域食材を開発するなど、食を通じた地域貢献。                                                           

 

崎山料理教室



   

著しい過疎化と高齢化が進む七尾市崎山地区には、津波浸水の防災リスクをはじめ、福祉や里山整備などのさまざまな課題があります。生産年齢人口が流出して地域に若者が少ないことから、 2013年から北陸学院大学の学生や教員が崎山を訪れ、地元住民と共に地域の未来をデザインする試みが行われています。「崎山料理教室」では、地元の食材や食文化を新たな視点で捉え、特産品の 「崎山イチゴ」を使ったスイーツの開発や、地元食材を使った料理でもてなす「崎山みのり御膳」の実現化など、地域住民と学生がアイデアを出し合い、新たな崎山の魅力を創生・発信しています。 棚田があり、全国的にも珍しい和船の船大工がいる崎山地区の 豊かな地域資源を再認識し、未来の崎山がより一層発展するために、学生と地域住民が同じ目標に向かっています。

<本プロジェクトでの体験>
・地域の文化や風習に触れ、崎山地区の魅力を再発見する。
・5年後、10年後を見据えた地域創生を体験することができる。
・地域の食材や食文化を、地域住民とともに新たな視点で捉える。

 

クリエーショングループ



  

クリエーショングループは主に行政や地域の子育て支援団体の依頼を受けて、イベントなどでステージパフォーマンスなどを提供しています。これは子育て・福祉支援といった日々学んでいることの社会的位置づけを、実際に地域支援活動に参加する中で感じ取ってもらうためです。毎年多くの依頼をいただく中で、学生達はより良く提供 するために意見を出し合い、舞台構成や役割を都度考えて活動しています。参加学生は学科の枠を超えて募集しており、各学科の専門性を理解しあう学びの場にもなっています。また、教材づくりにも 力を入れ、毎年個性豊かなパペットや大型視聴覚教材も製作しています。卒業生からは、この活動に参加したことで「臨機応変な対応の大切さや、人前に立って話す自信がついた」、「教材を作る経験が日常の保育の現場で役に立っている」など、嬉しい声が届いています。

<本プロジェクトでの体験>
・子どもたちに関わるボランティア活動に参加することができる。
・演じる楽しさや、仲間と作り上げる喜びの体験。
・普段の学生生活では関わることのできない行政とのコミュニケーション。

 

発酵食講座



  

大学と生産者・住民・市役所が連携し、地域農産物づくりの協働活動として医王山地区で育てた農産物の特産化と地域の活性化を目指 すプロジェクトです。2015年度に「規格外品の活用と地域おこし」を テーマとして立ち上がって以来、医王山地区で古くより栽培されている青かぶを使って医王山地区の地域活性化事業に取り組んで きました。プロジェクト発足当初は青かぶの規格外品を活用した料理の開発や青かぶのレシピ集作りを行なっていましたが、近年で は世界中から日本古来の「発酵食」に注目が集まっていることから、 地元野菜を使った代表的な石川県の郷土料理であり発酵食の 「かぶら寿し」にクローズアップした内容で活動を行なっています。発酵のメカニズムを学び、実際にかぶら寿しの漬け込みを体験することで、地域農産物である青かぶへの理解を深めています。

<本プロジェクトでの体験>
・地元の食材を使って日本古来の食文化「発酵食」を学ぶ。
・地元の農産品を活用することで郷土愛や郷土料理への知識が育つ。
・生産者に直接話を聞いて食材に対する当事者意識を持つ。

 

よりそいの花プロジェクト

2020年11月の台風によって甚大な被害を受けたフィリピンの子どもたちを支援しようと、学生たちが立ち上げた被災地支援プロ ジェクト。学科を越えた学生有志が協力する中で活動が広がり、 SNSやラジオ、クラウドファンディングでの呼びかけによって衣類 や学用品の寄付と募金を募りました。自然災害により打撃を受けた 小学校に学用品を届ける活動を支えたのは、学生たちの「子どもたちの学びを止めない」という思い。非常時であろうが子どもたちには教育を受けられる権利があると考えた本学の学生たちが、 子どもたちの学びの機会を守ることを自らのミッションとして担い、 行動を起こしました。今後も現地とコンタクトを取り続け、必要に応じた支援や交流を続けていきます。

<本プロジェクトでの体験>
・仲間と一緒にアイデアを出し合い、解決へと向かう経験ができる。
・教育機会の保障に向けた草の根国際貢献への参加。
・SDGsの指標のひとつ「誰一人取り残さない」の実践。