教育学部 幼児教育学科

子どもの学ぶ力を引き出し、
自らも学び続ける保育者・教育者へ

幼児教育学科では、キリスト教的人間観を理解し、幼児一人一人の個性を認め、個に応じた専門的指導と高い実践力で
保育、教育、地域の子育て支援に関わる保育者・教育者を養成します。
他者を価値ある存在として尊重して子どもを取り巻くさまざまな人々と協働し、地域に広く貢献できる保育者・教育者を目指します。

教育の特色

  1. 子どもの非認知的能力を育てる実践力の養成
    01

    子どもの非認知的能力を育てる
    実践力の養成

    プレ実習から始まり実習、インターンシップに続く、段階を踏んだ独自の実習プログラムにより、子どもの「目標を決めて取り組む」「意欲を見せる」「新しい発想をする」「人と円滑なコミュニケーションをとる」などの能力を育てる実践力を養成します。

  2. 子どもと保護者、地域に寄り添う課題解決型学習の実践
    02

    子どもと保護者、地域に寄り添う
    課題解決型学習の実践

    キャリアデザイン科目による体験学習やフィールドワークなど、学内外での主体的活動や基礎ゼミ、プロゼミ、専門ゼミを通して、体系的に課題対応能力・対人対応能力を高めます。

  3. 子どもの多様な個性に応えるインクルーシブ保育の修得
    03

    子どもの多様な個性に応える
    インクルーシブ保育の修得

    インクルーシブ保育とは、多様性が受け入れられ、異なるものが共にあることで生み出される豊かさをすべての子どもたちと周りの人たちが受け取る保育です。「特別支援教育論」「子どもの理解と援助」などの専門科目と各ゼミの演習などを通して、子どもの多様性を認めるインクルーシブ保育を修得します。

4年間の学びの流れ

ステップアップ・プログラム

1年次【前期】

[第1段階]観る

この段階では、子どもを間近に観るとともに、幼稚園、保育所、認定こども園を卒園した子どもたちがどのように育っていくかを考え、学びます。保育者になろうという意欲が高まり、4年間の学びの土台が作られていきます。

  • 科目紹介

    保育原理

    「保育とは何か」、それを考えるところからスタートし、保育内容、保育の方法、保育計画、子ども理解、子ども主体の保育等、保育における基本的な考え方について理解する。

  • 科目紹介

    音楽表現Ⅰ

    子どもたちが発達段階に応じて音や音楽に親しみ関心を持つ環境を設定できるように、保育者として必要な基本的知識と技能を身につける。

1年次【後期】

[第2段階]関わる

第1段階で高まってきた意欲をもって子どもと関わる体験をします。子どもたちが遊びながら学んでいく様子を通して、どのようにすればよりよい関わりができるか、考えを深めていきます。

  • 科目紹介

    特別支援教育論

    「見えにくい障がい」や「障がいではない特別の支援のニーズ」について理解し、子どもの姿から学ぼうとする志向性が、個々の支援の方法を見出させるものであることを知る。

  • 科目紹介

    保育内容言葉指導法

    言葉を獲得する重要な乳幼児期に、保育者が子どもの言葉の育ちにどのように関わり、豊かな言葉を育てていくのか。役割と援助について、実践を踏まえて学ぶ。

2年次【前期】

[第3段階]一人一人について理解する

十分に準備を行った上で、児童福祉関連施設などの施設での実習を経験します。社会的な配慮を必要とする子ども・利用者、心理的・身体的な特徴がある子ども・利用者との関わりによって、一人一人の特徴を把握します。

  • 科目紹介

    発達心理学

    人間の発達過程という視点は、保育や教育に携わる上で重要である。授業を通して、発達心理学の具体的成果をもとに、乳幼児期から青年期を中心とした人間の心理的発達のしくみについて学ぶ。

  • 科目紹介

    子ども家庭福祉論Ⅰ

    子ども家庭福祉の変遷、歴史、児童憲章、児童の権利宣言、子どもの権利条約などの基本理念を学ぶ。児童家庭の生活実態とそれを取り巻く社会情勢を理解する。

2年次【後期】

[第4段階]子ども(幼児)について理解する

施設実習での経験を踏まえて、子ども一人一人に今必要な学びを具体的に考えます。その学びは、日々の遊びを中心とした園生活においてどのように達成されていくのでしょうか。保育者による指導や支援の重要性について理解しながら、自らの学びを深めていきます。

  • 科目紹介

    保育者論

    保育者という仕事に関連する基本事項を中心に学んで、保育者の専門性の向上という使命を自分の問題として考えられるようになることを目的とする。

  • 科目紹介

    保育内容表現指導法

    幼児のための身体表現、音楽表現、造形表現に関する理解を深めるとともに、子どもの発達を踏まえた適切な援助や指導法、具体的な指導場面を想定した保育を構想する方法を身につける。

3年次【前期】

[第5段階]子どもとの関わり方を考える 乳児について理解する

子ども一人一人にどのように寄り添い、子どもの力をどのように引き出すか。それが保育専門職の醍醐味の一つです。この段階では、実習園の保育に積極的に参加することで、保育の楽しさ、保育者の喜びが理解できるようになります。

  • 科目紹介

    子どもの健康と安全

    「子どもの保健」を基に、保健所や児童福祉施設における健康・安全の活動や管理について具体的に学ぶ。

  • 科目紹介

    乳児保育Ⅱ

    乳児(3歳未満児)の「基本的生活習慣の獲得と支援」や「子どもの生活や遊びを支える環境」を学ぶ。

3年次【後期】

[第6段階]将来働きたい職場について理解する

この段階では、自分の働いてみたい職場に分かれて、それぞれの業務について更に深く学んでいきます。また、これまでの実習を通して得られた専門知識と技能について再確認し、その職場について具体的に理解します。

  • 科目紹介

    子どもの理解と援助

    子どもの発達に関する知識を学ぶだけでなく、常に保育の現場をイメージし、現場で活かすために必要な援助を学んでいく。

  • 科目紹介

    家庭支援論

    子育てと家族・家庭に焦点をあて、子どもが育つ場所としての位置づけを理解する。そのうえで、家族・家庭の動向について、急速な少子高齢化による家族の危機的状況に対する支援方法を理解する。

4年次【前期】

[第7段階]自分の特徴を生かした職場について考える

保育者・教育者の役割や職務内容、子どもの育ちや発達に関する専門知識など、すべての授業や実習で得られた学びを踏まえ、一人一人に合わせた養育や指導の実践、自らの保育観、子ども観を語ることができるようになります。

  • 科目紹介

    幼児理解

    これから教育・保育の場に向かうために、子ども一人一人の内面を理解する意義について、実践的及び理論的な学びを目指すとともに幼児の保育・教育相談(カウンセリングに関する基礎的事項を含む)の理論及び方法について学ぶ。

  • 科目紹介

    教育学実践研究(幼保)

    幼児教育におけるプロセスの「質」に着目する。国内外の優れた保育実践事例の検討や、保育現場での実践(意図的計画・実践のための記録と省察的検討)を通して「保育をみる目」を養い、保育実践の専門性の芽が確立されることを目的として行う。

4年次【後期】

[第8段階]強みを生かした保育者になる

まとめの科目として「教職実践演習」、社会人基礎力をはかる外部評価テストを受検して、卒業後の自分をより具体的にイメージします。学び続ける保育者、そして、自分の強みを生かしながら子どもと地域社会を支える保育者へと成長します。

  • 科目紹介

    教職実践演習(幼保)

    4年間の学びの集大成として位置づけられている。これまでの学修で保育者としての力(保育の専門性)がどの程度身に付いたかを演習によって確認する。その過程で、自分に足りない力や伸ばすべき力を明確にしていく。

  • 科目紹介

    卒業研究

    学習内容を論理的・体系的にまとめ、実社会において科学的・論理的視点から物事を捉えることができるようにする。指導方法としては、担当教員の専門分野に分かれ、個別指導のもとに展開し、卒業研究または卒業作品(作品と副研究)としてまとめる。

取得可能な免許・資格

  • 幼稚園教諭一種免許状
  • 保育士資格
  • 小学校教諭一種免許状
  • 准学校心理士

※小学校教諭一種免許状は、一定のGPA以上の者に限り履修を認めるものとする。

キャリア支援システム

免許資格に必要な学びと教育マインドを育てる実習ステップ

  1. STEP 1

    地域社会と子ども、外部評価テスト

    幼稚園、保育所、認定こども園、小学校などを見学し、将来の職場や自分が働いている姿をイメージします。外部評価テストによって、社会人基礎力や保育者・教育者としての適性について考えます。

  2. STEP 2

    キャリアデザインII、プレ実習

    児童館、子育て支援などの体験学習に加え、実習する園や施設においてプレ実習を行います。

  3. STEP 3

    幼稚園教育実習、保育実習

    配属された実習する園や施設において実習します。

  4. STEP 4

    保育力チャレンジ講座

    実習で得られた子ども観、教育観、保育観を園長や主任の前で言葉にする体験をします。

  5. STEP 5

    専門職インターンシップ

    自分が希望する園や施設において、更なる体験学習を行います。

特徴のある支援システム

地域連携

赤ちゃんサロン

0歳から3歳までの地域の子どもとその保護者を対象に、北陸学院大学が地域に開放している「赤ちゃん・サロン」。サロンの運営は学生が主体となって行い、保護者の理解を得たうえで講義や実習で学んだ知識を実践します。実際の赤ちゃんから乳幼児の身体と心の発達を学び、赤ちゃんに対する保護者の思いにも触れながら、授業や教育実習では体験できない貴重な気づきを得る場としています。

教材研究支援

保育教材に精通したスタッフが各教材の解説や実技をサポートしています。歴代卒業生が制作した教材は、実習だけでなく、保育者になっても使用することができます。また、実習に関する助言や手続きなども支援し、同じ志を持つ学生同士の絆を強めています。

教材研究支援
保育力チャレンジ講座

保育力チャレンジ講座

実習が終了した4年生を対象に、園長や主任先生の前で個別面接、集団面接、集団実技などを行い、これまで学んで来たことを言葉や動きで表現する講座です。この講座によって保育の実践力と就職に対するモチベーションを高めることが出来ます。

子育て支援基地
金沢市教育プラザ富樫の子育て支援

北陸学院大学は、2つの幼稚園に加え、金沢市教育プラザ富樫の子育て支援事業を担当しています。学生が子育て支援の場に参加したり、地域との関わりについて考えたりする貴重な場所として活用しています。

子育て支援基地 金沢市教育プラザ富樫の子育て支援

在学生の声

中谷 心美

子どもについて深く学んでいきたいです!

中谷 心美

幼児教育学科 寺井高校

活躍する未来

地域に広く貢献できる保育者・教育者へ

卒業後の進路

  • 幼稚園教諭
  • 幼稚園 / 保育所
  • 認定こども園
  • 児童福祉施設
  • 小学校教諭

就職状況

2022年度 就職率 100%
2022年度 内定者内訳
2022年度 公立保育士採用試験合格率 64.2%

2022年度 主な就職先

公務員 小学校教員(石川県、新潟県、愛知県)/中学校教員(石川県、熊本県)/保育士(金沢市)
進 学 上越教育大学大学院
幼稚園・社会福祉 学校法人みはる幼稚園/学校法人鶴来第一幼稚園/学校法人ちよの幼稚園/学校法人済美幼稚園/学校法人白嶺幼稚園/学校法人金石幼稚園/インターナショナル・モンテッソーリ・ミライ・キンダーガーテン/学校法人徳野学園 津幡とくの幼稚園/学校法人和田学園 青竜幼稚園/株式会社アイオル ルミナス保育園/株式会社TRZ 放課後等デイサービス ピース/株式会社ニチイ学館 ニチイキッズかなざわ保育園/社会福祉法人愛里巣福祉会/社会福祉法人旭仁福祉会 旭町保育園/社会福祉法人泉の台保育園 泉の台幼稚舎/社会福祉法人ヴィテン ヴィテンSMCこども園/社会福祉法人石川整肢学園 金沢こども医療福祉センター/社会福祉法人鶴生会 鶴が丘こども園/社会福祉法人郷福祉会 郷こども園/社会福祉法人小立野善隣館こども園/社会福祉法人こばと福祉会/社会福祉法人さいび園/社会福祉法人聖霊病院 聖霊愛児園/社会福祉法人第一善隣館保育所/社会福祉法人野町福祉会 野町夜間保育園/社会福祉法人ひまわり保育園 ひまわりこども園/社会福祉法人瓢箪町保育園 ひょうたん/社会福祉法人佛子園 B’s保育園/社会福祉法人 正美保育園/社会福祉法人米丸わかたけ保育園 わかたけの森こども園
建設業 株式会社クリエイション江口
はん用・生産用・業務用機械器具製造業 株式会社TSS
卸売業 轟産業株式会社
小売業 マックスバリュ北陸株式会社
宿泊業/飲食サービス業 株式会社ローズホテルズ・インターナショナル/remref
生活関連サービス業/娯楽業 株式会社アライブコーポレーション
その他の教育/学習支援業 株式会社俊英館
その他のサービス業 株式会社マーキュリー

※人間総合学部子ども教育学科2022年度実績

卒業生の声

飛山 翼

同級生と一緒に考え、楽しみながら学びました。

飛山 翼

幼児児童教育学科 富山商業高等学校

学部長挨拶

自らの強みを伸ばし、子どもの力を引き出す保育者・教育者に

教育学部 学部長 中島 賢介 教授

教育学部 学部長

中島 賢介 教授

教育学部では、子どもをどのように教えるかということだけでなく、子ども一人一人が持っている力をいかに引き出し伸ばしていくかを重視した教員養成を行っています。
それは、子どもにはそれぞれ異なった賜物(知恵や才能)が与えられており、保育者・教育者は子どもと一緒にそれらを磨いていく責務があると考えているからです。
そのためには、まずは自分自身と向き合い自分自身の長所と課題を見つけて、それらが自分の強みとなるよう努力することが求められます。
そこで、幼児教育学科では「ステップアップ・プログラム」、初等中等教育学科では「学び場プログラム」によって段階的に着実に強みある保育者・教育者になるプログラムを構築しました。
これらのプログラムで、「子どもを育むことで自分自身を育む保育者・教育者」になってほしいと願っています。