地域教育開発センター

陸前高田市活動:2月27日~3月2日

2013/03/18 (月)

2月27日~3月2日の間行われました、岩手県陸前高田市での活動について、学生からのレポートが届きました。

竹駒保育園での活動

竹駒保育園では引っ越しのお手伝いを行いました。保育園にある荷物を軽トラックに乗せ、倉庫がある場所まで移動し、荷物を運び入れる作業です。人数を要する作業だったので、この日は園の関係者や他のボランティアの方たちもいらっしゃいました。一緒に作業をしていた方たちは皆とても明るく元気で、楽しく作業を進めることができました。

昼食時には参加した皆さんとゆっくり話をする時間が取れました。その際、大震災当日の壮絶な体験を語ってくれました。作業時に明るく元気に活動している人たちが、想像を絶する辛い経験をされていることに気づき、胸がいっぱいになりました。

横田保育園での活動

私たち学生4名は午前中に横田保育園に行かせて頂きました。私達は年長組に入り自己紹介をしたあと、石川県の場所や方言について話しました。その後、お遊戯室に移動し、春に向けた壁面製作を手伝わせて頂きました。型紙はあえて頂けず、「初めから作るのも良い勉強になるでしょ」と園長先生がおっしゃり、私達は見本の本とにらめっこしながら作ることになりました。保育士を目指す私達にとってとても良い経験ができ、かえって園長先生に感謝する立場になりました。わずかな時間ではありましたが子ども達ともふれあうことができ、楽しい半日を送ることができました。

米崎保育園での活動

米崎保育園では、卒園式に向け、文集折り、お花や折り紙でのチェーン制作を行いました。作業の合間、子どもたちと散歩に行ったり、園庭で鬼ごっこをしたりして触れ合いました。子どもたちがお昼寝している時間帯に、震災当時の様子や、現在の想い、これからの願いなどについて、先生方と話し合うことができました。

広田保育園での活動

広田保育園では卒園式に向けた壁面製作を行ったほか、クラス補助を行いました。滞在中、広田地区にある伝統の舞「七福神」の引き継ぎ式があり、1年間かけて年長さんから指導を受けた年中さんが、一生懸命踊っている姿が印象的でした。

地域子ども支援センターでの活動

陸前高田市地域子ども支援センター「あゆっこ」で、子どもたちとの触れ合い、壁面制作、掃除、学生による出し物を行いました。初日は、自由遊びの時間に絵本の読み聞かせを行い、最終日は、おやつの時間に学生7人による「ヘビダンス」「毛玉虫」、ペープサートの『ネズミくんのチョッキ』を披露しました。前日の練習の成果もあり、参加した子どもたちやお母さんたちがたいへん喜んでくれました。

P@CTでの活動

昨年12月にボランティアセンターが閉鎖された後、ボランティアセンターの機能を引き継ぐ形で立ち上がった組織がP@CTです。今回はP@CTさんを通し、広田湾に面する漁場で貝を養殖する仕掛け作りのお手伝を行いました。

当日の作業は、お椀の形をした発泡スチロールを青色のビニールシートで包み、針金が通された網の中に入れるという作業でした。しっかりと網の中に入れて固定しなければならず、コツを掴むまで難しい作業でした。テントを埋め尽くすほど高く仕掛けが積み上げられており、住民の方は休日返上で作業を続けていました。
休憩の合間に近くの海岸を歩きました。傾いた防波堤や3階まで窓ガラスが割れた建物が2年が経過しようとする今も残っており、津波の破壊力の大きさを実感しました。

広田水産高校仮設住宅(集会所)

 活動最終日の3月1日は、広田地区にある水産高校仮設住宅集会所を訪問し御高齢のグループの方々と交流しました。仮設住宅の高齢女性が作っているのが「福ちゃん」です。被災地にボランティアにくる学生たちに感謝の気持ちとして「福ちゃん」を渡しているらしく、当日はこの「福ちゃん」作りのお手伝いをしました。半日掛かりで1つ制作するのが精一杯でしたが、集会場を訪れる女性は1時間もあれば1個仕上げます。素敵な方がたくさん暮らしている広田をまた訪れたいと思いました。