受験生の方

第3回被災地支援ボランティア報告

2012/10/03 (水)

よりそいの花プロジェクト第3次派遣(9月21日~23日)に参加した学生がメッセージを寄せてくれました。

① 陸前高田市の被災地を視察して

震災発生から約1年半が経ちましたが、未だ建物は当時のまま残され、時間が止まっていました。今まで“瓦礫の山”だと思っていたものは、よく見ると“一つひとつが思い出の品で積みあがった山”でした。震災前の状態を想像すると、苦しくなりました。

前に進んでいくためには、想像以上の時間をかけていく必要があると今回の視察を通して感じました。現地に行き、現実を知り、全身で感じることでわかることがあります。その地で立派に咲く花からは、力強い命の源を感じ、私たちに癒しと希望を与えてくれました。

②  タイからの留学生との交流

今回の派遣には、能美市にある北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)のタイからの留学生5名が同行し、一緒に花壇整備の活動をしました。まず、タイの方々が1番最初に言っていたのは、「日本人は親切で優しい」ということ。それを聞いてとても嬉しかったです。また、私や地元の方だけでなく、広田小学校の仮設住宅のお母さんたちにも、とびっきりの温かい笑顔を見せてくれました。タイの事、日本の事を教え合うことで、新たな発見ができました。そして、楽しみながらタイ語を学ぶこともできました。

タイの方々は辛い物が大好きで、カレーやそばが真っ赤になるまで七味を入れていました。文化は違うけれど、とっても楽しいひと時となりました。

③ 花壇整備と地元の方々との交流

今回もまた、陸前高田市森の前地区の皆さんと交流しながら、草むしりや花がら取りなどの作業を行いました。作業中、地元の方から「自分の花壇だと思っていいから」とおっしゃっていただいて、とても嬉しかったです。地元のお母さんには、おいしい「ミニトマトの蜂蜜漬け」の作り方や「きゅうりの漬け方」を教えていただきました。その時のお母さんの笑顔がとても素敵で、私たちとの交流を喜んでくださっていました。

また少し、森の前地区の皆さんとの心の距離が近づいたように思って嬉しかったです。

④ 活動中のミーティング

ボランティア活動をした日の夜は、夕食をとりながら参加者全員でミーティングを行っています。被災地を訪れた感想や活動内容について意見交換することによって、他の人がどのように考えているのかを聞くことができとても有意義でした。また、被災の状況を見て暗い気持ちになったことをみんなと共有することで、少し気持ちを和らげることができました。ミーティングによって参加者の連帯感もさらに増したように感じました。

⑤ 広田地区 仮設住宅での聞き取り

岩手県広田半島にある広田小学校の敷地内には仮設住宅があり、そこに住む方々の話を聞くという機会がありました。そこでは、自治会長の村上さんを中心に、約12名の方々が私たちにほぼマンツーマンで当時について詳しく教えてくれました。私は、その自治会長の村上さんから話を聞き、聞いた内容を只々災害地域に重ねて状況を想像するばかりでした。しかし、村上さんが私に対しておっしゃった「みんなが来るから、この集会場に集まろうと思うし、元気でいようと思う」という言葉からは、私たちの活動が皆さんにとってプラスに働いているのだと感じました。聞くだけかもしれませんが、皆さんに貢献ができて良かったと思います。